アンコール遺跡アラカルト | 土方美雄の日々これ・・・

アンコール遺跡アラカルト

昨日はいろいろあって忙しかったが、不特定多数の方が読まれる可能性のあるブログで書くようなことではないので、省略。
今日は私がほぼ毎年通い続けているカンボジアについて、少し書こう。私がカンボジアに通い続ける最大の理由は、ズバリ、同地にはアンコール遺跡群があるからで、その「偏愛」ぶりのほどは1999年に新評論から出した『アンコールへの長い道』という本にも書いたので、是非、そちらを読んでいただきたいが、高校時代に父の書棚に並んでいた『世界の文化史蹟』というタイトルの豪華本を片っ端から読んで、共に深い密林の中に眠る遺跡という神秘的なイメージから、カンボジアのアンコール遺跡と、中米のマヤなどメソアメリカの遺跡に、強く魅せられたことによるものだ。実際のアンコール遺跡群は、現在は深い密林の中に眠ってなどいないのだが、そうしたイメージがどうやら、未だに多くの人々の頭の中には浸透しているようである。
たとえば、皆さんの中にも行った人はいるだろうが、東京ディズニーランドにある「ジャングルクルーズ」というアトラクションには、アンコール遺跡群をイメージした古代遺跡が登場する。途中でボートが入る神秘の洞窟がそれで、洞窟の外にはアンコール遺跡の象徴のひとつ、アンコール・トムの巨大な観世音菩薩の四面像を模した石像が置かれているし、洞窟内にはアンコール様式の仏像が並んでいて、いかにも・・という雰囲気を醸し出している。アンジョリーナ・ジョリーの活躍する『トゥームレイダー』という映画(1作め)にも、アンコール遺跡は登場する。この映画は実際にカンボジアで撮影され、アンコール・ワットの外堀に、CGであり得ない水上マーケットを登場させもした。それから、タイトルを忘れてしまったが、二匹のトラが主人公の映画も、その舞台はカンボジアで、虎たちのすみかにもなっている朽ちた古代遺跡として、クバル・スピアン等実際のアンコール遺跡での撮影が行われている。
こうしたアトラクションや映画に登場するアンコール遺跡は、すべて密林に眠る神秘の古代遺跡という、私が高校時代に読んで、強く惹かれたのとまったく同じイメージで描かれているのが、大変、面白い。
では、実際のアンコール遺跡群は?その話はまた、いずれ別の機会に・・。