消えていくもの、生き残るもの | 土方美雄の日々これ・・・

消えていくもの、生き残るもの

今日、家に帰ったら、もう、注文した、天野恵一「大衆映画の戦後社会史 あの時代の風景と人びとの気分を観直す」(梨の木舎、2500円+税)が、届いていた。一緒に頼んだ、永井路子「この世をば 藤原道長と平安王朝の時代」上・下(朝日時代小説文庫、各1100円+税)も・・。

天野さんの本は、彼が主に、「インパクション」と「街から」に連載した、映評をまとめたもの。基本的に、昔の邦画だが、ものの見事に、私の好きな邦画作品とは、一致していない。出版記念会が近くあるようで、そのお誘いも、Sさんからメールであったが、「多分行かないと思います。ご盛会を・・と、社交儀礼的に、一応、そういっておきます」などという、とても失礼な文面の返信を、してしまった。含むところが、ありあり、Sさんは、何も悪くないのに、非礼のほど、どうか、ご、ゴメンなさい。それにしても、肝っ玉の小さな人間だなぁ、私は・・。

もう、終刊になっているらしいが、「街から」という隔月刊誌は、まったく、見たことも、読んだことも、ない。まぁ、やはり、終刊となった、私が3代目の編集長だった「リプレーザ」も、こちらは、近く、新しい号が出る予定の「中南米マガジン」も、きっと、ほとんどの方にとっては、同様に、見たことも、読んだこともない、雑誌だろう。紙のメディアは、残念ながら、今後も、どんどん、消えていく運命にある。

私にとっては、文字通り、最後の砦となった、「中南米マガジン」だけは、何とか、生き延びさせていきたいものである。「ラテンアメリカ探訪」の、通巻200号記念のシンポジウムの記録を収録したブックレットは、その中南米マガジンから、年度内に出すことを、考えている。