「戦雲 いくさふむ」&トークショー | 土方美雄の日々これ・・・

「戦雲 いくさふむ」&トークショー

三上智恵監督の最新作「戦雲 いくさふむ」は、シネマジャック&ベティで観ようと思っていたが、上映時間が合わず、ポレポレ東中野の方に、行くことにした。こちらは、午後3時からの回があり、しかも、今日は、トークショー付き。今日は、三上監督と、映画にも出てくる、宮古島の下地茜さん。

「標的の島」「戦場ぬ止め」「標的の島 風かたか」「沖縄スパイ戦史」に続く、沖縄ドキュメンタリー第5弾で、前作から6年ぶりと、ずいぶん、間隔が空いたが、負け続ける、沖縄の人々の姿を撮り続けるのは、さすがに、心が折れたと、三上監督。

本作は、主に、与那国島、宮古島、石垣島への自衛隊ミサイル部隊配備が進む中、とても厳しい闘いを強いられる島の人々の日常を追い続けた、渾身の長編ドキュメンタリーである。

辺野古や高江の闘いと比べて、正直、あまりにも少数派の闘いだし、再び、戦争の島に、沖縄をしないという、人々の切実な思いを、あざ笑うかのように、与那国で、宮古で、石垣で、そして、沖縄本島で、自衛隊基地の建設・整備は、着々と進み、そして、ミサイル部隊が配備される。戦雲が、文字通り、沖縄を、覆い尽くさんとしている。しかし、島の人々は、決して、あきらめない。

トークショーのお相手、下地茜さんは、両親の闘いを見て育ち、市議会議員の補欠選挙で、トップ当選した。島の要塞化を、何としても、食い止めるために、議会の中で、闘い続けている。

平日の昼間というのに、ポレポレ東中野は、ほぼ満席。トークショーも、とても、感動的なお話だった。しかし、闘いが負け続けているのも、事実である。決して、沖縄だけの話ではない、戦雲は、「本土」をも、やがて、覆い尽くすだろう。

参加者は、年配者が多かったが、私の隣に座った女性は、スーツを着た、若い女性だった。あなたがたが、未来をつくるのである。頑張って。