土方美雄の日々これ・・・ -792ページ目

沖縄の音楽とオーリーの映画と・・

今日は仕事は休みで、特段、急ぎの原稿もなかったので、某ミニコミ誌の方から以前話のあった沖縄の音楽の連載について、少し構想を練る。というより、手持ちのCDをあれこれかけながら、ぼんやりと考えていたというのが、より実態に近い。

午後からは、近くのシネコンにリドリー・スコット監督の『キングダム・オブ・ヘブン』を観に行く。十字軍とイスラム軍とのエルサレム攻防戦を描いた歴史超大作で、目下、売り出し中のイケメン俳優、オーリーことオーランド・ブルームの初主演作。リドリー・スコットのことであるから、もちろん、決して十字軍を善玉、イスラム軍を悪玉として描くのではなく、双方の事情への目配りもあり、それどころか十字軍側の不正義をかなり克明に描いてはいる。誰かがどこかで、イラクへの侵略戦争を「正義の戦争」と強弁するアメリカと、この映画をダブらせて、批判的な論調で書いていたが、正直なところ、そこまで言い切ってしまうのは少し酷な気もする。

しかし、どーでもいいことだが、オーリーは今ひとつ、「オーラ」不足。

家に帰って、そういえば、月曜締め切りの原稿が一本あったことに気づく。短い原稿なので、明日一日あれば、何とかなるが・・。

今日も・・

今日も、午前中は病院。午後からは自宅で月曜降版の原稿の残りを書いて、上野にある印刷所に届ける。原稿だけならメール添付で送ってもいいのだが、割り付け用紙や写真等も入稿しなければならないので、直接、行くしかない。病院での待ち時間や行き帰りの電車の中で、『グローバル化に抵抗するラテンアメリカの先住民族』を読み、読了。

家に戻って、TVでジェニファー・ロペス主演のB級(C級?)動物パニックもの『アナコンダ』を途中から観る。以前、劇場で観て、入場料を損したと思った映画だ。アンジョリーナ・ジョリーのお父さん、ジョン・ボイドが悪役で出ているやつです。やはり駄作でした。

事務所当番

今日は私が運営委員をしている「日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM)」の月に一度回ってくる事務所当番の日。午後7時に水道橋にある事務所に行って鍵を開け、9時までいて、また、鍵を閉めて帰る。その間に電話や来所者があれば対応するし、誰も来ない時は様々な作業をしたりして、時間をつぶす。今日は事務局長の張替さんが来所したので、雑談をしつつ、機関紙『そんりさ』最新号の帳合い作業。RECOMで販売することになった現代企画室のブックレット『グローバル化するラテンアメリカ先住民族』を1、とりあえず10冊ほど、家に持って帰る。

『リング』『らせん』『ループ』のリング三部作で知られる作家鈴木光司の最新作『アイズ』(講談社)を読み始める。鈴木光司はリング三部作を完成させた段階で、もうホラーは多分書かないといっていたが、最新作はホラーの短編集。こういう嬉しい約束破りは、何度でもしていただきたい。

医者をはしご

今日は医者の日と決めている。まずは午前中、お茶の水にあるK雲堂病院の胃腸科へ。ここは完全予約制のため、予約時間に行けばせいぜい30分程度の待ち時間でみてもらうことが出来て、楽ちん。私は胃液が出過ぎて潰瘍になりやすい体質(一度、大量に吐血)のため、月一回、診察を受けて、胃液を押さえる薬その他もろもろの処方箋をもらう必要があるのだ。診察を終えて、直ちに同じお茶の水にあるJ天堂医院に向かい、ここの自動診察受付機で午後の受付をすませてから、K雲堂病院に戻り、行きつけの薬局に処方箋を出して、昼食。昼食後、薬局に戻り薬を受け取って、J天堂医院へ。ここは予約制ではないので、診察を受けて診察料を支払い、薬を受け取るまで、平均で2時間、混んでいる時は実に3時間もかかる。それだけ時間をかけて、診察時間は最長で5分。「どうですか?」「あまり変わりはありません」「じゃあ、いつもの薬を出しておきましょう」医者との会話はたった、これだけである。ここ2、3年、背中や腕、太股などに頻繁に発疹が出るようになって、医者に行ったら自律神経失調症との診断。同じ頃からよく、歩いていて急にふらついたりするようになったのも、そのせいでは・・と医者はいう。にわかには信じがたいが、出してくれた薬を飲んでいる限り、発疹等の症状はほとんど出ないので、おそらく、そうなんだろう。ということで、こちらも月に一回、通院を続けている。それ以外に、こちらは二カ月に一回のペースで、呼吸器科の診察も受けているので、自分ではその自覚はないが、もしかしたら私は一丁前の「病人」?

3時過ぎに病院を出て、職場に向かう。

ベトナムめしは美味いか?

今日は、私が事務局を引き受けているさる団体の月1回の定例会議に出る。最近は出席者も減ってきて、事務局を目の敵にして会議を混乱させるだけの議論のための議論をふっかけてくるような輩はすべて脱落してしまい、もうかれこれ3年近く同じメンバーでやっているため、お互いに気心も知れ、実に和気藹々と会議が進む。これは喜ぶべきことなのか、あるいは悲しむべきことなのか・・う~ん。

それはともかくとして、読む本がなくなったので、ずいぶん前に買って読んでいなかった『ベトナムめしの旅』(情報センター出版局、2004年)という本を引っ張り出してきて、読み始める。この本は料理研究家の伊藤忍によるベトナム縦断食べ物紀行に、写真家の福井隆也による美しい写真を多数収録したビジュアルなつくりで、以前、途中まで読んだのだが、グルメとは対極の私にとって、伊藤さんの文章はあまりにも専門的だった。

でも、伊藤さんはベトナムではどこへ行っても、巷の大衆食堂で食べるめしは美味いと書いているが、私も三度ベトナムへは行っているが、地方の大衆食堂で食べためしは、たいてい、まずかった。毎回、寄りによって、まずい店を選んで入っているとも思えないのだが・・何故?

空振り

仕事で代々木まで行ったので、少し足をのばして、久しぶりに渋谷に出る。ラテン音楽の品揃えならここと「ディスクユニオン新宿本店」が双璧と思っている「タワーレコード渋谷店」に行くが、残念ながら「本日休業」の札。しかたがないので、ダメもとでHMVにも寄ってみるが、ルイス・ミゲルのランチェーラ・アルバムを発見しただけで、これといった収穫はなし。

「ブックファースト」にも寄って、自分の本と『メキシコ音楽タコス』の在庫状況をチェック。自分の本は『北のベトナム、南のチャンパ』以外は、各1冊発見。一方、『メキシコ音楽タコス』の方は地下の売り場に、2冊置いてありました。また、特に買いたい本もなし。

今日は疲れたので、映画も観ずに帰宅。

読書

連休前後以降に、こんな本を読みました。

ル・クレジオ『歌の祭り』(岩波書店、2005年)

メキシコ先住民の神話や伝承の翻訳でも知られるフランスの作家のエッセー集。原著は1997年に刊行されている。主に先住民文化に関するエッセーが16本収録されている。

関雄二・青山和夫『岩波アメリカ大陸古代文明事典』(岩波書店、2005年)

共に気鋭の考古学者による、メソアメリカとアンデスの古代文明に関する本邦初の事典で、6600円と高額な本ながら、信頼のおける内容と豊富なカラー写真で、この分野に関心のある方には絶対のお薦め。事典ながらほぼ全頁を読んでしまいました。

森博嗣『θは遊んでくれたよ』(講談社ノベルス、2005年)

ご存じ人気絶頂の森ミステリィーの最新刊。知的でありながら、あくまでも読みやすい軽い文体。入り組んではいるが、どこか生活感がなく、生臭さとは無縁の登場人物の人間関係。そうした点が、多くの若い愛読者の心を掴んでいるのだろう。それに結構多作なのに、どの作品も一定のレベルを維持しているものすごい。二階堂黎人の『希覯人の不思議』も読みましたが、すでに言及しましたので・・。

西原理恵子『毎日かあさん2 お入学編』(毎日新聞社、2005年)

人気漫画家の自伝的子育てエッセー風漫画。著者サイン入り本をゲット。ちなみに、元夫の鴨志田穣の『日本はじっこ自滅旅』(講談社、2005年)と合わせて読むと、しみじみ感がさらに増します。

桑野淳一『タイの古寺を歩く』(連合出版、2005年)

拙著『アンコールへの長い道』『北のベトナム、南のチャンパ』で訪れたタイのクメール遺跡にも言及されていて、大変、興味深く読む。それ以外の遺跡も私の訪問したところが多く含まれていて、大いに刺激を受ける。改めて未刊のラオス・タイ・ビルマの遺跡紀行を、何としても完成させたいと思う。 


山崎ハコのライブ

今日は夕方から江古田のライブハウス「マーキー」で、シンガーソングライターである山崎ハコの恒例のバースディライブ。彼女が16歳でデビューしてから、もうすぐ30年。その間、ある理由でまったく動けなかった5年ほどを除き、ずっと「追っかけ」を続けてきた。1999年に出した「アンコールへの長い道」の著者プロフィールにも、「旅と映画と山崎ハコが趣味」と書いた。

「追っかけ」とはいっても、参加したのはせいぜい、東京近郊でのライブやコンサートだけなので、地方公演にまで行っている本物の「追っかけ」からすれば、俺たちと一緒にするなよと、怒られるかもしれない。

せいぜい70席ほどのライブ会場に100人以上のファンが詰めかけたので、私が会場に着いた時点で、すでに立ち見の客で通路にも人が入り、立錐の余地もない状態。あちこち移動して、ようやく、最後列に立ち位置を確保。それから約3時間、前後左右を人で囲まれ、それこそ体を動かすことも出来ず、トイレにも行けない状態で、ずっと立ちっぱなし。疲労困憊、よれよれになって帰宅した。もちろん、ライブは最高。レコード大賞の企画賞も取り、20枚以上のアルバムを出した彼女のような優れた歌手が、しかし「ほとんど過去の人」扱いされているのが、日本の音楽界の現状だ。これは悲しい。

次のライブは6月25日(土)・26日(日)の「新宿ゴールデン街劇場」での2ディズ・ライブ。ファンのために用意されたたった15枚のチケットを、会場の最後列で立ち見していたおかげで、何とかゲット。まだまだ、「追っかけ」を続けます。

タイ製怪獣映画

今日は一日中、業界紙の仕事。午前中は次々号の特集の取材のアポ取りでつぶれ、午後からはさる組合の総会を取材。

疲れたのでどこにも寄らず家に帰って、ヒンドゥー教のヴィシュヌ神の乗り物とされる怪鳥が、現代のタイの地下鉄の工事現場で蘇るという筋書きの、「ガルーダ」というタイ製怪獣映画のDVDを観る。モロB級映画だが、そこそこの水準。低予算にしては、特撮も頑張っている。「パリスティク」のカオスのように、ハリウッドでメガホンをとる監督も現れている。

明日は私が20年以上「追っかけ」をやっている、山崎ハコのバースディライブ。楽しみだ。

試写を観る

今日は業界紙の出張校正日なので、上野にある印刷所へ行き、紙面の校正作業。とはいっても、昔のように手書きの原稿を入稿するわけではなく、テキストで入稿するので、もっぱら紙面がキチンと割り付けられているか、見出しや地紋、写真等は指示通りかを確認するのが主。むしろ、一番重要なのは広告原稿の確認だ。業界紙の主な収入源は広告なので、これを間違えてしまったら、どうにもならない。とはいうものの、こちらもデータの入ったMOデスクでの入稿が最近は主で、間違えようがない。手書き原稿を職人が活字を拾って組んでいた時代とは雲泥の差で、楽だ。

午後2時過ぎに校了。地下鉄を乗り継いで、急いで築地にあるソニーピクチャーズの試写室に向かう。10数年前に第1作がつくられたトム・ベリンジャー主演の「山猫は眠らない3」の試写を観る。米軍のスナイパーを主人公にした戦争アクション映画だが、主演のトム・ベリンジャーはもう50代後半の年齢。今回の舞台はベトナムだが、町中に「セブンイレブン」があったり、黄色い衣をつけた坊さんがあるいていたりと、どう見てもタイで撮ったことがありあり。看板等は目立つところはベトナム語のものを掲げてあったが、遠目にはタイ文字の看板もありました。それからホーチミンという設定なのに、出てくるベトナム人の多くが三角錐の菅笠をかぶっておりました。最近、よっぽど地方に行かないと、菅笠をかぶった人にはお目にかからないんですけど・・・いろいろ、茶々をいれましたが、ドラマとしてはよく出来ていました。ハイ。